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香港よりシンガポール厚遇 米人気歌手が示す差

米人気歌手のテイラー・スウィフトさんは、英人気歌手ハリー・スタイルズさんや英ロックバンドのコールドプレイと同様、2024年の世界ツアーの訪問地にシンガポールを含めた一方、香港を外したことが話題になっています。以前のツアーで回った香港ではやらずに、人口わずか500万人強のシンガポールで6公演を実施。シドニー、東京、メキシコシティの公演回数より多いようです。

香港を冷遇した根拠ははっきりしません。「香港外し」の理由よりも、世界的人気歌手が開催地をどこに選ぶかと、その場所の家賃の上昇が密接に関係することに驚きます。
以前、これまた米人気歌手のビヨンセが2回公演を行ったスウェーデンのインフレを高めたと報じられましたが、今回のテイラー・スウィフトは6回公演。シンガポールはどうなってしまうんだ…と、シンガポール投資銀行に勤める男性は(本気で!?)嘆いています。

チケット販売が始まっていないうちから、スウィフトさんの公演期間に当たる24年3月2〜9日のホテルやシンガポール行き航空券が跳ね上がっています。3つ星や4つ星ホテルの価格はその前の週に比べて20%高く、東南アジアの他都市からシンガポールに行く航空券は通常の3倍近い価格。航空券が3倍とは驚きです。

シンガポールは2022年末、家賃上昇率で米ニューヨークを抜いて世界トップに躍り出ました。そこからの「スウィフト効果」です。いずれにしろ、日本とは隔世の感があります。

 

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