「原発は安く、再生可能エネルギーは高い」、そう今日まで思ってきましたが、そんな常識は過去ものだと言い切られてしまいました。
米南部ジョージア州アトランタに住む老夫婦2人の8月の電気代が何と618ドル(約9.8万円)。前年同月比の2倍に跳ね上がった理由は、地元に新設したボーグル原発にあります。同州は発電コストなどを電力価格に転嫁する「総括原価方式」をとっていて、当初140億ドルとみていた建設費が2倍の350億ドル超となり、そのまま電気代に反映されました。350億ドルは、日本円で5兆円超。2009年運転開始の日本の最新原発・北海道の泊3号機が2900億円だったそうですから、今では一桁以上違うとは驚きです。
一方、再生可能エネルギー。これが、世界では「最も安い電源」になっています。米調査機関によると、世界で大量のパネルの設置が進んだ結果、2009年には1メガワット時あたり359ドルだった太陽光発電のコストが、2019年には9割減の40ドルに。陸上風力も、135ドルから41ドルに。そして原子力は、123ドルから155ドルと逆に高くなり、再生エネを逆転しました。
じゃあ、日本も再エネだ!と言いたいところですが、世界の常識が日本では通用しません。2022年度の日本の再エネ導入量は639万キロワットでしたが、23年度は12月までに342.6万キロワットにとどまります。日本の太陽光発電のコストは、世界の約2倍の高さで、陸上風力は約3倍。なかなかうまくいきません。