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藤井聡太六冠、異次元の高勝率

将棋の藤井聡太五冠が昨日、棋王のタイトルを奪取し最年少での六冠を達成しました。1996年に羽生善治九段が全七冠を達成しましたが、叡王戦が加わり全8タイトルになった現在、史上初の八冠独占を今年の秋にも成し遂げる可能性が出てきました。

もう言葉にならないくらい快進撃を続けている藤井六冠。大きな期待を寄せてしまう大きな理由の一つに「異次元の高勝率」があります。2016年のプロ入り以来、年度別の勝率は22年度も含め常に8割を超します。あの羽生九段でさえ、低段時代を除けば勝率が8割を超えた年は全七冠制覇を達成した1995年の1回だけと言います。複数タイトルを持ち、次から次からトップ棋士が牙をむいてくるのに8割超とはいかにすごいかが分かります。

過去13度出場したタイトル戦は13戦13勝。残る2つのタイトルは、渡辺明さんの持つ名人。複数タイトル保持者の渡辺さんも残すは名人のみになってしまいました。あと一つが、永瀬拓矢さんが持つ王座。渡辺名人とのタイトル戦は、すでに挑戦権を獲得しており、4月に七番勝負が始まります。一方、王座戦は挑戦者決勝トーナメントを勝ち上がらなくてはならず、挑戦権を掴むには4連勝が必要で、1度の負けも許されません。

もちろん、すでに持つタイトルの防衛戦もあり、八冠独占への道は気が遠くなりそうですが、この人ならやってくれそうなのが末恐ろしいです。

 

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