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オリックス、総合力でつかんだ26年ぶり日本一

プロ野球SMBC日本シリーズ2022は30日、神宮球場で第7戦が行われ、オリックスがヤクルトに5-4で競り勝ち、2敗1分からの怒涛の4連勝で対戦成績を4勝2敗1分として26年ぶりの日本一を達成しました。前身の阪急時代を含め5度目の日本一で、阪神大震災翌年の1996年以来の栄冠となりました。


2年連続同じカードでの日本シリーズとなりましたが、これぞ日本のプロ野球の頂上決戦、2年続けて素晴らしい日本シリーズになりました。昨年は4勝2敗でヤクルトが制しましたが、今年はオリックスがやり返した格好になりました。


26年ぶりと久々の日本一ですが、27年前の1995年は阪神大震災の年で、オリックスの地元神戸も大きなダメージを負いましたが、「がんばろうKOBE」の合言葉の元、怒涛の快進撃を見せ、6月には月間20勝を超える躍進を見せ、ペナントレースは独走状態。7月末に早くもマジックを点灯させ、悠々と逃げ切りました。しかし、期待された日本シリーズはヤクルトに1勝4敗と破れ、日本一は逃しました。


その翌年の1996年は、日本ハムに先行を許したものの、8月末には首位に立ち、前年はできなかった地元での胴上げとパリーグ制覇を達成。日本シリーズも巨人を4勝1敗で下し日本一に。それ以来の日本一となりました。


決して重厚とはいえない戦力ですが、投げる方も打つ方も、主軸は固定しつつも、選手層が分厚く感じられ、若手・中堅・ベテランとバランスも非常にとれており、中嶋監督を中心にしたベンチワークが本当に見事でした。対するヤクルトは、2勝1分けとリードしてからの試合で、シーズン中に見られなかった守備のミスが目立ちました。これも、うまい下手とかではなく、オリックスの圧力をしのぎ切れなかったように見えました。昨日の試合の5回の2つのバント処理も、まあ絶妙なところにボールを転がされました。普段打席には立たない、投手の宮城選手のバント、そして先頭打者本塁打を放った太田選手のバント。守る方からしたら、プレッシャーがかかるところで勘弁してくれという感じでしょう。それをきっちりやったのが、中嶋オリックスでした。

 

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