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国際刑事裁判所、日本に拠点構想

戦争犯罪などに関わった個人を裁くICC国際刑事裁判所)が「地域事務所」を日本に設置する構想をまとめ、日本側と交渉を始める方針であることが18日、政府関係者への取材で分かりました。ICCの地域事務所が実現すれば、世界で初めてとのことです。


ちょっと調べてみたところ、ICCは2003年にオランダのハーグに設置された常設の国際刑事法廷で、よく耳にする国際司法裁判所とは別物です。こちらもハーグに本部があるのでややこしいですが、国際司法裁判所は国連の常設司法機関であり、領土の範囲など国家間の法的紛争や係争案件の解決を役割としているのに対し、ICCはあくまで「個人」の戦争犯罪などに関する刑事責任を明らかにして処罰を科し、将来の同種犯罪抑止を目的としていて、全く別の裁判所であると。ICCは国連からも独立していて、その協力関係は「国連と国際刑事裁判所の地位に関する合意」を締結することによって成り立っているとウィキペディアにありました。


日本政府は法の支配を海外にも行きわたらせる司法外交を積極的に展開する考えを明らかにしており、123か国が参加する一方で、アメリカや中国、ロシアなどの大物や東南アジアの国で加盟していない国も多く、地域事務所となれば貢献できる部分もありそうです。関係者によると、実現した場合も日本を拠点とした捜査活動はされず、アジア諸国の司法関連の人材育成や、ICCの活動普及啓発などに当たる見込みとのことです。法務省は、ICCに検察官を二人派遣しており、分担金の最大拠出国は日本なので、日本への設置は間違いないでしょう。


日経新聞になぜ掲載されていないのかが少々疑問ですが、日本の若者が活躍する場所にもなってほしいなと思います。

 

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