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国葬への批判踏まえ、丁寧な政権運営を

今日はさすがにこれを取り上げざるを得ません。安倍元首相の国葬についてです。昨日、都内の日本武道館で、ハリス米副大統領など海外の要人も多数参列し、とにかく大きな事故なく行われたことはよかったと思います。


ただ、今回の国葬を終えるにあたって、岸田政権は随分といろんなものを失いました。
まずは、岸田政権の支持率。費用を全額国費で賄うことを国会ではろくに説明もせず閣議決定だけで決めてしまいました。個人的には、何でもかんでも国会で説明する必要はないと思いますし、安倍元首相への賛否は両方ありますが、それでも首相の任を憲政史上最長の通算8年8か月務めたことは事実ですし、国葬でも別にいいとは思っていましたが、野党の攻撃を受けるスキをつくってしまいました。国葬の費用も最初は会場費の2億5千万円だけで、批判が高まってから、警備や要人接遇費として14億円の追加を表明するちぐはぐさが野党だけでなく国民の批判を集める一員にもなりました。


さらには、岸田首相としては味方につけておきたい、いわゆる「安倍シンパ」の信頼もかなり失ったと思います。「よくぞ逆風に負けず国葬をやり遂げてくれた」というよりも「拙速に進めたせいで安倍さんの功績に泥を塗った」と思う人の方が多いように思います。


正直、国民の国葬への批判は、開催してしまえばあとは日が経てば忘れられていくと思いますが、安倍シンパの恨みつらみは、これからの岸田政権にじわじわダメージを与えると思います。

 

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