時事マラソン

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土俵違いのテスラ躍進 非常識にこそ革新の芽

テスラの躍進は目を見張るものがあります。

 

博覧強記で国内外に広い人脈を持った日立製作所の会長で、経団連の会長も務めた故中西宏明さんも懐疑的に見ていたテスラですが、テスラの生産能力は今や年200万台規模と、ドイツのメルセデス・ベンツグループやBMWに並びます。時価総額は当時の16倍の120兆円強に達し、トヨタから第一三共まで、日本の上位10社を束ねた合計に匹敵する会社になりました。


記事にもある通り、実際2017年当時のテスラは火の車で、「倒産まで1か月、17年半ばからの2年間は生産と流通の地獄だった」と、マスク氏自身が語ります。時間も金も尽きる寸前、工場に泊まり込み、手作業で乗り越えました。


日本のモノづくりの強みは「すり合わせ」になると言われ、3万点もの部品を扱うガソリン車の製造などとは相性が抜群です。一方、アメリカ勢は「水平分業モデル」が得意。電気自動車もパソコンと同様、単純に部品を組み合わせればよく、従来の慣行や調整はむしろ邪魔だと。そこに軽薄そうなマスク氏の言動が重なり、多くの人の見誤りに繋がりました。


マスク氏の「非常識」が真剣だったのが、読みを外した人の誤算で、テスラは最初から戦う土俵が違っていたと、記事にはありますが、ガソリン車ではなく電気自動車をつくっていくんだというのは「常識」そのもので、戦う土俵もバッチリ合っていたと思います。


マスク氏が諦めなかった、飽きて「やーめた」と放り出さなかったかことが、一番の読み違いだったと思います。

 

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