ヤクルトの村上宗隆内野手が昨日、神宮球場で行われた巨人戦で1964年の王貞治に並ぶ日本選手シーズン最多の55号本塁打を放ちました。
ここのところ2試合ノーヒットが続き、前日はDeNAのエスコバーの155キロを太ももにぶつけられ途中交代するなど心配していましたが、圧巻の2発。それも巨人のエースの菅野投手からとストッパーの大勢投手からの一発。見事でした。
王さんの55本との比較が神戸新聞に載っていましたが、王さんは55本の内、49本がライトスタンドへの打球ですが、村上選手はレフトスタンドからバックスクリーン、もちろんライトスタンドまで広角に放り込んでいます。先週、甲子園で52号を目撃しましたが、阪神のエースの青柳からバックスクリーン左の深いところに放り込んだ一発には度肝を抜かれました。阪神ファン一色のスタンドも「ちょっとすごいな、バケモンやな」と何とも言えない異様な雰囲気でした。
王さんの記録は1964年ですから、実に58年ぶりの到達で、あと残すところは、同じチーム・元ヤクルトのバレンティンの60本のみとなりました。自身の背番号に並び、あと5本。超えるためには6本。残り試合数が15試合。3試合に1本で5本。仮に王さんが60本なら、偉大な王さんの記録を抜くのは…なんて変な雰囲気にもなりそうですが、外国人のバレンティンなら日本人選手が抜いてくれと、ファンはもちろん、他チームの選手も少しは思っているかもです。
さらには、優勝争いが熾烈なら、勝負もシビアになりますが、ヤクルトはマジック11と優勝に向けて秒読み段階に入っています。ホームラン王のタイトル争いもあるなら、四球合戦も昔はありましたが、何せ2位の選手の倍以上打っていますから、その心配もなし。何なら中日ドラゴンズはチーム全体で59本と、村上選手と変わりません。
今シーズンのプロ野球は完全試合やノーヒットノーランが続出し、投手の防御率が軒並みよく、3割打者が両リーグで数えるほどしかいない「投高打低」が顕著になっていますが、ひとり別次元の成績を残す村上選手。令和初の三冠王もほぼ手中に収めていると言ってよく、あとはシーズン本塁打記録の更新。ぜひ達成してほしいです!