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米国の難関ミネルバ大、日本を訪問地に追加検討

2014年秋開校から丸8年。全寮制で学生が世界7都市を移動しながら授業はすべてオンライン。各都市での実地課題解決学習を学ぶなど、ユニークな教育手法で知られる米国のミネルバ大学が学生数を3.5倍に増やすとともに、日本を訪問地に加えることを検討しているとのことです。


世界の7都市は、1年目がサンフランシスコ、2年目がソウルとハイデラバード、3年目がベルリンとブエノスアイレス、4年目がロンドンと台北で、1都市に半年から1年滞在し、授業を受けながら、企業でインターンシップなどもして過ごすそうで、その訪問地に日本を入れたいと、8月に来日したマギー学長が話しています。


訪問地を増やす理由としては、学部生の人数を現在の600人から2100人に増やす計画があるからで、規模の拡大とキャパの拡大を慎重に行いたいと。日本には厳しい定員規制がありますが、アメリカにはないので、これだけ大胆な拡大計画が可能です。合格率も1%と超難関なので、入学したい学生にとっても朗報でしょう。


マギー学長が今の高等教育機関についてどう思っているのかが、なかなか興味深いです。「従来の大学モデルは存続するし、研究に基礎を置く大学のモデルも間違いなくあり続ける。しかし、全ての教育機関は先に述べた学修成果を学生が身につけられるかどうかによって、ますます評価されるようになると強く確信している。その流れをミネルバは先導していく。」と言います。


より具体的に「問題を複数の文脈、領域、文化をまたいで明敏に分析できることや、容易でない挑戦を成功させる革新的な解決策を生み出すことが求められる。他者にビジョンを伝え、あることがなされないといけない理由を納得してもらったり、解決策を実装するために協働したりすることも必要だ。」とも。


これらを1都市ではなく、7都市で学べる。キャンパスが世界。自分が大学生ならぜひ学んでみたいですが、合格率の低さにさすがに躊躇してしまいます。

 

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